米カリフォルニア州は向こう数年で新たに何百万台もの電気自動車(EV)を増やそうとしている。敷設から長年経過している送電網に悪影響を与えることなくEVに充電するには、発電を増やすほか、EVドライバーの協力も必要になる。同州はガソリンを燃料とする乗用車とトラックの新車販売を2035年までに禁止する予定で、より多くのEVが充電のため州内の電力を使用し、送電網の負担が増すことになる。カリフォルニア州は今夏、長引く熱波に見舞われ、計画停電の脅威に直面した。危機が迫っている間は大型家電の使用や充電を控えるよう呼び掛けた。このため、EVの充電で増大する需要に送電網が対処できるのかとの疑問が浮上している。同州の成功はさまざまな要素が鍵を握っている。いつでもガソリンを入手できることに慣れていて、天候の緊急事態以外で節電を考えることに不慣れな多くの消費者の行動に影響を与えることもその一つだ。