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ダイエットのために、甘いモノを控えて運動をする。毎日予習復習をすれば成績は上がる……「こうすればうまくいく」と頭では分かっていても、なかなか実行に移せないのはなぜなのでしょうか。目標達成のために必要な行動ができる大人は、子どもの頃にある感覚を身に付けているといいます。（心理学博士 MP人間科学研究所代表 榎本博明）
※本記事は『勉強できる子は○○がすごい』から抜粋・再編集したものです。
頭ではわかっていても
なかなか動きだせない
ちゃんと復習しないと習ったことをすぐ忘れてしまうとわかっていても、自主的に復習するのは難しいものだ。試験前は教科書やノートで習った範囲を勉強し直さないと良い点数は取れないとわかっていても、どうしてもやる気になれないという子も珍しくないだろう。
このように、こうすればうまくいくとわかっても、なかなか実行できないことが意外に多いものである。
大人だって同じだ。たとえば、お腹が出てきて、コレステロール値も高く、ダイエットしなければいけなくなったとする。そのためには、甘い物は極力控え、適度な運動を毎日欠かさないことが大事だとわかっていても、「今日くらい、いいだろう」と甘い物に手が出たり、つい運動をさぼったりしてしまう。
このように、「こうすればうまくいく」と思っていながら、実際に動き出さない人が周囲に結構いるのではないか。こうすればうまくいくとわかっていることと、それを着実に実行することの間には、大きな距離がある。そこをつなぐのが自己効力感である。
