米消費支出にのしかかる金利上昇Photo:Brandon Bell/gettyimages

――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 インフレによって米国人の消費支出が減っていると思うなら、金利上昇が今後どんな影響を及ぼすかに注目すべきだ。

 米商務省が9月30日に発表した8月の個人消費支出(PCE)は0.4%増と、前月の0.2%減からプラスに転じた。ただ、同じく連邦準備制度理事会(FRB)が重視するインフレ指標であるPCE物価指数も、8月に0.3%上昇した。つまり、インフレ調整後の実質消費支出は0.1%増にとどまった。

 それでも、7月と8月の実質消費支出の平均水準は第2四半期(4-6月期)を上回っており、このまま行けば消費支出は8四半期連続の増加となりそうに思われる。だが金利の状況を考えると、9四半期連続とは行かないかもしれない。