急速なドル高で各国通貨が軒並み下落する中、中南米の主要2カ国の通貨がドルをアウトパフォームしている。メキシコペソとブラジルレアルは、今年に入ってドルに対してそれぞれ2.5%、7%超上昇している。過去にたびたび通貨暴落に見舞われた中南米諸国で、両通貨がこれほどの底堅さを見せているのは異例だ。ブラジル大統領選の第1回投票で、右派現職のジャイル・ボルソナロ氏が予想外に善戦したことを受け、レアルは3日に4.5%上昇した。エコノミストらによると、メキシコとブラジルの中央銀行は独立性が確保されており、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融引き締めに動く数カ月前からインフレ退治に取り組んでいる。FRBの引き締めが引き金となり、ペソとレアル以外の通貨は軒並み下落した。
メキシコとブラジル、ドル高でも通貨安定の訳
FRBが金融引き締めに動く数カ月前からインフレ退治に着手
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