投資家の振る舞いは糖分に飢えた子どものようだ。キャンディーをあげると言われ、大喜びでそれを受け取ったが、また取り上げられて泣き叫ぶはめになる。今月3日にはそうしたキャンディーが経済に関する少し悪いニュースという形でもたらされた。米供給管理協会(ISM)が発表した製造業景況指数は市場予想をやや下回った。これを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げペースを落とすとの見方が強まり、債券や株式への買いが殺到した。このシュガーラッシュ(糖分による興奮状態)は翌4日も続いた。債券利回りは下げ続け(価格は上げ続け)、株価は好調な出だしとなった。その一因は、求人件数が減少し、労働市場に軟化の兆しが見られたことにあった。