エコノミストによると、英国では今後数カ月で住宅所有者のローン返済額が跳ね上がるとみられ、2008年の金融危機以来最大の衝撃が住宅市場に走りそうだ。英国は住宅ローン金利の上昇による影響を受けやすい。米国では期間30年の固定金利が主流で、通常は政府系住宅金融機関(GSE)の保証対象になるのに対し、英国では大半の住宅ローン金利が2年もしくは5年毎に更改されるためだ。英銀行業界団体UKファイナンスによると、国内の住宅ローン840万件のうち、約240万件が今年後半から来年にかけて固定金利の満了を迎える。同様の動きは、イタリア、ポルトガル、スペインなどの欧州諸国でも起きている。英金融分析会社のマネーファクツ・グループによると、英国では新規の2年固定型金利および5年固定型の住宅ローン平均金利が先週、それぞれ08年と10年以来初めて6%を突破した。平均金利は過去1年間で2倍以上に上昇している。