ロシアによるウクライナへの大規模なミサイル攻撃は、市街地におけるウクライナのミサイル防衛能力がいかにぜい弱かを露呈させた。西側の軍事専門家はこう指摘している。巡航ミサイルによる集中砲火は、盤石ではない防空体制を圧倒する恐れがあり、ウクライナの弱みはこうした大規模なミサイル攻撃を受けた場合にどの国も直面するであろう技術的な課題に起因すると言えそうだ。だがウクライナにとっては、西側からの先端防空システムの提供が遅れていることも要因の一つとなっている。米国防総省はこれまで、2カ月以内に中距離の地対空ミサイルシステム「NASAMS」2基をウクライナに供与すると明らかにしている。NASAMSは巡航ミサイルに有効とされる。さらに6基をウクライナに振り向ける計画だが、国防総省、業界幹部のいずれも、実際に到着するまでには少なくとも1年半かかる可能性があるとの考えを示している。
ウクライナ防空に弱み、露ミサイル攻撃で露呈
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