英イングランド銀行(中央銀行)は2018年、金利が大きく上昇した場合に債券投資家の強制的な売りが相次ぎ、金融システムが不安定化するかどうかを調べた。長期金利が1週間で1ポイント上昇し、記録をさかのぼれる1990年以降に一度で初めての事態に陥ったとしても、そうはならないと結論づけていた。英政府が減税を発表した9月23日の前後数日は、英国債利回りが1日に最大1.27ポイントも変動した。年金基金はマージンコール(追加担保の差し入れ要求)に対応するため、債券を投げ売りし、債券に連動するデリバティブ(金融派生商品)ポジションを手じまった。イングランド銀行は介入を余儀なくされ、債券買い入れによって売りを抑えようとした。