マンション羅針盤 管理&売買Photo:PIXTA

家賃補助を手厚くする企業が増える中、家賃補助などの措置を利用しながら賃貸住宅に住み、持ち家を買わないという人が増えている。だが、五つの視点からこれは取るべき手段ではないと庶民派マンションクラスターの中央区上落合氏は説く。連載『マンション羅針盤』の第18回では、インフレ時代だからこその「賃貸vs持ち家」論争の正解について考えよう。(中央区上落合)

永遠の論争「賃貸vs持ち家」
インフレ時代は「持ち家」一択といえる五つの理由

 今回のテーマは、先日私が質問箱で回答したところバズって多くの反響を頂いた「家賃補助 vsマンション購入」についての話題です。「会社から定年まで家賃の7~8割が補助される。それなら一生賃貸に住み続け、浮いたお金を貯蓄・投資するのが『正解』ではないか?」というものです。

 いわゆる伝統的な大企業(JTC)やインフラ系企業にお勤めの方にとって、この制度はなじみ深いものでしょう。確かに、キャッシュフロー的に見れば、賃貸に住み続けることは合理的なように思えます。多くのファイナンシャルプランナーも「無理に買い急ぐ必要はない」と助言するケースが多いはずです。

 しかし、私はあえて、この恵まれた環境にある皆様にこそ提言したいのです。「その手厚い家賃補助がある今だからこそ、マンション購入を真剣に検討すべきだ」と。

 なぜ、目先の得を捨ててまで、わざわざ数千万円の負債を背負う必要があるのか?その理由は、インフレが進む現代において、家賃補助という制度に安住することが、皆様の「資産形成」と「人生の選択肢」を狭める「甘い毒」になり得るからです。感情論ではなく、あくまで「資産とリスク」の観点から、そのロジックを五つの視点で解説します。