中国・北京で習近平国家主席を批判する横断幕が掲げられたことを受け、検閲当局はSNS(交流サイト)アプリ「微信(ウィーチャット)」へのアクセスを制限した。異例の反政府デモに関する情報が拡散するのを阻止するため、当局は火消しに躍起になっている。北京市内で13日午後、交通量の多い高速道路の跨道橋に習氏を批判する2枚の横断幕が掲げられた。共産党政権下でこうした批判行為は異例で、国内のSNSユーザーの間で話題となっていた。横断幕の画像がネットに流れ始めてから数時間後、多くのユーザーが微信にアクセスできないと報告した。あらゆる機能を備えた微信は、中国の日常生活に事実上不可欠なスーパーアプリだ。微信を展開する中国のインターネットサービス大手、騰訊控股(テンセントホールディングス)の顧客サービスフォーラムには、数百件もの苦情が寄せられた。これによると、ユーザーが横断幕の画像を投稿あるいは再投稿後、アプリへのアクセスが制限されたようだ。一部のユーザーは自らの行為を謝罪している。