米ニュージャージー州リトルフェリー学区で教育長を務めるフランク・スカラファイル氏はここにきて、新型デバイスの購入費を大きく削っている。パソコン(PC)や半導体メーカーにとっては悪い知らせだ。新型コロナウイルスが流行した最初の2年は、準備学級(日本の幼稚園に相当)から高校生まで生徒全員が遠隔で授業が受けられるよう、大量の新型クロームブックを購入していた。同氏の学区はもう十分にパソコンを確保したという。「必要な水準に達している。今年と来年は(新規購入が)凍結となるだろう」米国に限らず、足元ではコロナ特需から一転し、企業や政府、消費者によるパソコン購入が激減している。その結果、PC端末とそれに搭載する半導体の需要は世界的に冷え込みが鮮明だ。インフレ高進や人件費の上昇、リセッション(景気後退)への懸念から、販売不振は今年に入って悪化の一途をたどっている。
売れなくなったPC、コロナ特需に終焉
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