習近平氏は10年前に権力の座に就いて以来、中国が西側諸国との対立に勝利するか、少なくともその中で確実に持ちこたえるための一助になるよう、さまざまなキャンペーンを展開してきた。同氏は軍を強化し、経済を再編し、イデオロギーをより重視するようになった中国共産党を中心に社会を再構築してきた。習氏は、中国は世界的なプレーヤーであり、米国と対等な存在だとして、同氏が正当と考えるその地位を回復することが自身の包括的な目標だということを明確にしている。その結果、同氏は、西側諸国との対立の可能性がますます大きくなっていると見るようになったと、同氏の考えに詳しい関係者は話す。習氏は現在、16日に開幕した共産党大会で、党総書記(国家主席)として3期目(1期5年)入りを目前にしており、2期で退くという近年の慣例とは一線を画すことになる。これにより、中国が今後何年にもわたり、強硬な主張をすると同時に守りも固めるという同氏のビジョンによって導かれることが確実となるだろう。
習近平氏の総仕上げ 米との対立に備えた10年
軍事・経済・政治面でさまざまなキャンペーンを実施
有料会員限定
あなたにおすすめ