「平気でウソをつく人」のたった1つの特徴ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

SNSの総フォロワー数は300万人を超え、YouTube動画の月間再生数は3億回を超えるなど、現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の最新刊『99%はバイアス』では、「ブレイクの秘訣」を明かし、「どうすれば影響力を持てるのか?」「口のうまい人がトクする世の中で、どう生きるべきか?」などをマジメに語った。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

「強く言った人」が強くなる

 答えがない分野は、「答えを堂々と言い切る人」が強くなってしまいます。

 いわゆる「禅問答」ですよね。

「この文章は、有名なコピーライターが書いたコピーです」
「この料理は、三つ星レストランのシェフが作りました」

 と前もって聞かされたとしましょう。

 すると、なんでもない文章でも素晴らしいコピーに見えたり、普通の料理でもおいしく感じたりするはずです。

 映画や小説も、「あの有名監督の最新作!」「あの一流作家、渾身の一作!」と謳われると、「面白い」と錯覚するでしょう。

 あまりにひどいものを連発したら、徐々にバレていくと思うのですが、「70点」くらいの仕事だったら、誰も責めることはしないんですよね。

 そうやって「誰が言うか」によってウソが真実に変わってしまいます。

 堂々と平気でウソをつくことによって、事実がねじまがってしまうんですよね。

 特に、芸術のように「答えがない分野のもの」は、そういう仕組みで成り立っています。

 自分では「素晴らしい」と思っているものであっても、誰かが認めてくれたり、「これは素晴らしい!」と堂々と言い切ってくれる人が現れないと、世に広まっていかないんですよね。そのジレンマを抱えて生きていかないといけないわけです。

「勝手なウソ」が「真実」に変わっていく

 これを聞いて絶望する人もいれば、希望を見出す人もいます。

 なぜなら、あなたもこれから、「堂々と言い切る側の人」になればいいからです。

 たとえば、「生きがい」を持つことは、簡単です。

「私の生きがいは○○です」と、勝手に言い始めればいいからです。

 最初の頃は、「なにそれ?」と言われるかもしれません。たしかに、いきなりつきはじめた「ウソ」だからです。

 でも、それでも「私の生きがいは○○です」と言い続けると、まわりの人も徐々に、「あの人は○○の人だよね」と、浸透していきます。

 人には「一貫性を保ちたくなる」というバイアスがあります。

 本人にとっても、自分が言ったことは一貫性を保つためにそれを強化するような生き方をしていきます。

 そうやって生きがいは手に入れていきます。最初の頃の「なにそれ?」に平気で耐えることさえできれば、あとはラクになっていくのです。

 ということで、「生きがい」のようなどうでもいいことは、平気でウソをつくようにしてみるといいと思います。どんなに小さくて些細なことでもいいし、後付けでも全然いい。それを「生きがい」と言ってしまうと、それが真実に変わるので不思議です。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、シリーズ50万部を突破した『99%はバイアス』『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。