もし自動車産業がなかったら、米製造業の見通しはひどいものになっていただろう。米連邦準備制度理事会(FRB)が18日に発表した9月の米鉱工業生産指数(米国内の製造業、電力・ガスなど公共事業、鉱業の生産高の合計)は、前月比で0.4%(季節調整済み)上昇し、過去最高となった。これは、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がまとめたエコノミスト予想の0.1%を上回った。前月の指数も上方改定され、同日は7-9月期の国内総生産(GDP)見通しも引き上げられた。鉱工業生産の成長をけん引したのは、この指数の約4分の3を構成する製造業生産の0.4%の伸びだ。製造業生産は現在、2008年以降で最も高水準にある。自動車産業が世界的な半導体不足に足を引っ張られていることを考慮すれば、これは特筆に値する。他の米国製造業製品の需要がいかに高水準であったかを示すものだからだ。