新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)下での米政府の政策対応を受けて、いざという時の緩衝材となる貯蓄が拡大しているほか、金利負担が減少しており、家計や企業の財政状態には異例なほどの余裕がある。また、高インフレを抑制する米連邦制度準備理事会(FRB)の任務がより困難になる可能性がある。FRBはインフレが定着するのを防ぐため、経済成長を減速させようとしている。そのため、FRBは今年、積極的な利上げを行っており、11月1~2日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)でさらに0.75ポイントの追加利上げを実施する可能性が大きい。これにより、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は3.75~4%のレンジに達する。