なお、選択式、記述式を問わず、過去問や模擬試験、問題集などで、過去に自分が解いたことのある問題を繰り返し解くことが有効な場合が多い。繰り返すことによって記憶に残るし、自分の癖がわかることも有益だ。

 筆者は、新鮮さを求めて新しい教材や問題に手を出したくなる傾向があるのだが、自戒の意味も含めてここに書いておく。

(3)記述式の答案は
採点基準を想定して書け

 記述式の出題に対応するには、基本書などで基礎知識を網羅した上で、これを具体的なケースにあてはめて応用し、さらに文章で的確に表現する、という3段階のプロセスを踏む必要があり、難度が上がる。

 また、記述式の試験の場合、差を付けて受験者を選別する「落とすための試験」が行われる場合が多い。難関大学の入学試験が典型的だが、合格人数に目標のある資格試験でも同様だ。

 記述式の試験のコツは、採点基準を想定して答案を書くことだ。

 記述式の試験の出題者は、通常、あらかじめ複数のポイントをピックアップして、「これが書かれていれば何点」「これがなければマイナス何点」といった調子で採点基準を作って出題している。少なくとも採点を行う際には、公平を期するために、詳細な採点基準を作らなければならない。

「この問題は、これとこれがポイントで、おそらく配点はこんな具合だろう」ということが想像できていれば、自信を持って答案を書けるし、構成が見通しやすい説得力のある答案を書くことができて、採点者(出題者であることが多い)から見て印象がいい。

 採点基準が想像できない間は、まだ問題を十分に理解できていないと考えて、自分が見落としているポイントがないか再考するべきだ。この段階では、まだ答案を書き始めない方がいい。

 試験は出題者と受験者の「対話」でもある。出題者の出題意図がわかったという気分になってから、それに答えるようなつもりで回答を書くべきだ。