長引くコロナ禍で、体を動かす機会がメッキリ減ってしまった人は多いはず。日ごろの活動量は減ったのに、なぜか食欲は減らない。飲食での摂取カロリーは多いのに、体を動かす消費カロリーが減ってしまったら、太ってしまうのは当たり前かもしれない。そうこうするうちに内臓脂肪が蓄えられて、お腹がポッコリとせり出し、以前はすんなり入っていたズボンがパツンパツンになってしまったなんてことも……。
そこで参考にしたいのが、『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)、『金スマ』(TBS系)、『体が硬い人のための柔軟講座』(NHK)などで話題のフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏の著書『10年後、後悔しない体のつくり方』(ダイヤモンド社)だ。本書は、中高年はもちろん高齢者でも、「これならできそう」「続けられそう」と思えて、何歳からでも脳も体も若返る秘訣を明かした1冊。本稿では、本書より一部を抜粋・編集し、内臓脂肪をストンと落とし、胃腸から若返る「食トレ」の手法を紹介する。
(監修:田畑クリニック院長 田畑尚吾 医師)

【『世界一受けたい授業』で話題】<br />内臓脂肪の蓄積で下っ腹がポッコリ…凹んだお腹と健康を“食べながら”手に入れる「食べトレ」No.2Photo: Adobe Stock

「1日14品目」の食べトレをチェック!【Part2】

【『世界一受けたい授業』で話題】<br />内臓脂肪の蓄積で下っ腹がポッコリ…凹んだお腹と健康を“食べながら”手に入れる「食べトレ」No.2中野ジェームズ修一
「理論的かつ結果を出すトレーナー」として数多くのトップアスリートやチームのトレーナーを歴任。卓球の福原愛選手やバドミントンのフジカキペア(藤井瑞希選手・垣岩令佳選手)、マラソンの神野大地選手の個人トレーナーほか、数々のオリンピック出場者を指導する。2014年からは青山学院大学駅伝
チームのフィジカル強化も担当。自身が技術責任者を務める東京都・神楽坂の会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB 100」は、無理なく楽しく運動を続けられる施設として、幅広い層から支持を集め活況を呈している。著書は『10年後、後悔しない体のつくり方』『いつでも、どこでも、1回20秒で硬い体が超ラクになる! スキマ★ストレッチ』(ともにダイヤモンド社)など多数。

【前回】からの続き 1日でクリアしたい14品目を順番に見ていきましょう!

☑ 卵 =生卵、茹で卵、卵焼き、卵豆腐、ピータンなど
 鶏卵は“物価の優等生”と称されるくらい安価でありながら、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルを万遍(まんべん)なく含む「完全食品」とも呼ばれています。

☑ 牛乳・乳製品 =牛乳、チーズ、ヨーグルトなど
 たんぱく質と脂質を含む他、カルシウムの貴重な供給源でもあります。日本人は牛乳を飲むとお腹を下してしまう「乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)」が少なくありません。牛乳に含まれる「乳糖」を分解する酵素の活性が低いからです。

 乳糖は母乳にも含まれていますから、誰でも乳幼児の頃までは乳糖分解酵素(ラクターゼ)を持っています。その後、離乳食を食べ始めると、この酵素の活性が下がり、なかには下がりすぎて乳糖不耐症になる人もいるのです。乳糖不耐症の人は、乳糖が少ないヨーグルトやチーズを食べるといいでしょう。

☑ 緑黄色野菜 =トマト、ホウレンソウ、小松菜、パプリカ、ニンジン、ブロッコリー、モロヘイヤなど
 赤、緑、オレンジなど色の濃い野菜です(正式な定義は他にありますが、色で判断しても大きな問題はありません)。緑黄色野菜にはビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれています。厚生労働省は1日350g以上の野菜摂取をすすめていますが、そのうち120gを緑黄色野菜にするようにすすめています。

☑ 淡色野菜 =大根、タマネギ、キャベツ、白菜、レタス、カブ、ナスなど
 日本人の野菜摂取は1位が大根、2位がタマネギ、3位がキャベツ、4位が白菜と上位を緑黄色野菜以外の淡色野菜が占めています(2015年の厚生労働省の調査より)。こちらにもビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれています。緑黄色野菜と淡色野菜はカロリーが低く、その割に栄養値が高い食材です。

 日本人の野菜摂取量は1日300g未満と世界的に見ても低めですから、野菜不足を補うためにそれぞれ1日1回ではなく2回ずつ摂ってもOK。もっとも、緑黄色野菜も淡色野菜もジュースだけで摂るのはあまりおすすめできません。野菜と野菜ジュースでは含まれている栄養素がかなり異なるからです。

☑ キノコ類 =シイタケ、シメジ、マイタケ、エノキタケ、エリンギ、ナメコなど
 低カロリーなダイエット食材の代表格であり、食物繊維とミネラルを多く含んでいます。干しシイタケやマイタケにはビタミンDが含まれています。
【次回に続く】

監修者(田畑尚吾 医師):穀類や嗜好品、果物など糖質の過剰摂取は、血糖上昇や内臓脂肪の増加につながる恐れがあるので、体重や血糖値が気になる方は、糖質を摂りすぎないようご注意ください。

※本稿は、『10年後、後悔しない体のつくり方』より一部を抜粋・編集したものです。本書には、体が若返るメソッドがたくさん掲載されています。