ウクライナ政府や米議会超党派グループからの要請にもかかわらず、バイデン米政権はウクライナに最先端ドローン(無人機)を提供しない方針だ。ウクライナ政府は数カ月にわたり最新兵器の提供を要請しているが、今回の決定は、米政府が提供をいとわない兵器に限度があることを示すものだ。米当局者や事情を知る複数の関係者によると、大型の軍用ドローン「MQ-1Cグレイイーグル」を提供すれば対立が激化し、米国がロシア国内の拠点を標的にできる武器を提供しているというシグナルをロシア政府に送ることになりかねないと米国防総省は懸念し、要求を拒否した。米政府関係者らは時折、ドローンに搭載された技術が戦場で盗まれる可能性も懸念してきた。だが複数の関係者によると、航空機が撃墜された場合にプラットフォームに搭載されたカメラが盗まれるかもしれないとの懸念は今回の決定の中心的要素ではなかった。
米政権、ウクライナに最先端ドローン提供せず 対立激化を回避へ
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