本州では紅葉が始まる11月、北海道ではすでに初雪の便りが届く季節です。
紅葉のピークは過ぎましたが、この時期ひときわ美しい紅葉があります。
曇天に映える紅葉、「カラマツ」
「カラマツ」は、北海道のほぼ全域で見られるマツです。
本州では長野や東北などの標高が高いところで見られるカラマツですが、寒冷地の北海道では、山に限らず、平地でもよく見かけます。
そのカラマツ、実は晩秋の北海道には欠かせない美しい景観を作っている樹木で、ほかの木々の紅葉のピークが過ぎたときこそ、その存在感が際立ちます。
もともと北海道には自生しておらず、明治期に本州から種子を持ち込み、苗を育てて植樹したことから、北海道で見られるカラマツが生えているところは人工林です。
このため、カラマツはまっすぐに並んでいたり、1か所に集まっていたりと、自然の風景のなかで美しいコントラストを作り出している点も特徴のひとつです。
そして何より、曇った日にこそ黄金色が強調されるのもまたカラマツ林の美しさだと思います。