米連邦準備制度理事会(FRB)が23日公表した連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(11月1~2日開催分)によると、大半の当局者が利上げペースを緩める必要があるとの認識を示していたことが分かった。この会合では4会合連続となる0.75ポイントの大幅利上げが決まった。FRBは約40年ぶり高水準にあるインフレの抑制に向けて、1980年代序盤以来の急ピッチで利上げを進めてきた。また、当局者が12月から利上げ幅を0.5ポイントに縮小し始めることができると考えていることも明らかになった。議事要旨は「利上げペースを緩めることが間もなく適切になると、圧倒的多数の参加者が判断した」としている。今年の利上げによって、物価上昇率をFRBの目標とする2%に引き下げるのに必要とされる水準を政策金利が最終的に超過してしまうリスクが高まっているとの見方を示す当局者もいた。0.75ポイントの利上げを継続すれば「金融システムの不安定性とゆがみのリスクが増大する」との声も聞かれた。