新型コロナウイルス下で3回目となる感謝祭を控えた米国では、感染状況が過去2回に比べ落ち着いている。ただ、ホリデーシーズンで人が集まる機会が増える中、今年は冬季の感染爆発を回避できるかどうかが問われることになる、と専門家は指摘する。今年の感謝祭もまた、不安要素の多い時期と重なった。ウイルスは新たな変異株に置き換わった。寒くなって人々は屋内で過ごしている。家族の集まりも多く、ウイルスが拡散しやすい環境が整う。昨年のこの時期は、初期のオミクロン株が出現したことで感染が爆発的に増え、コロナによる死者数は過去2番目の多さとなった。最も多かったのはその前年の冬で、当時はワクチン接種が始まったばかりだった。足元ではオミクロン株の新たな派生株が出現しても感染急拡大は起きていない。これは、ワクチン接種や感染を通じて免疫を獲得したことが一助となっている可能性を示す兆候と一部の専門家はみている。