1500万円を運用したい60代主婦、投資に手を出してはいけなかった本当の理由写真はイメージです Photo:PIXTA

資産を増やすため、投資にチャレンジしようと考える人が増えています。60代からでも、仮に100歳まで生きるとしたら30~40年分の生活資金が必要になりますから、資産を増やす努力は大切。ただ、新しいことに取り組むのはとてもいいことですが、その前に気を付けてほしいこともあるのです。(家計再生コンサルタント 横山光昭)

老後資金を増やしたい!60代半ばから投資にチャレンジ

 貯蓄から投資へということを意識される方が増えたのか、資産を増やす目的で家計相談をご利用される方が増えています。投資について理解して、自分で取り組んでいきたい。そう思われる方がいる一方で、投資について軽く考えていたり、自分のリスク許容度に合わないような投資を希望されたり。家計を顧みず、手持ちのお金だけを見て、それをすべて投資に充てたいという方もいます。

「老後資金を増やしておきたい」と相談に来たのは、病気療養中の夫(68)がいる主婦のMさん(65)。夫とは若いころからずっと別財布で暮らしてきたので、夫のお財布事情は全く分からないが、とりあえず自分の老後のために、今あるご自身名義の貯金1500万円を運用し、この先に備えておきたいと希望されています。

 この相談より前に、何かしなくてはいけないという思いになり、つみたてNISAを始めているとのこと。月に3万3000円を積み立て始めて、約半年経過したといいます。ただ、積み立てても聞いたように増えていかないし、減っているときさえあるので、これから先が不安なのだそうです。

 投資に関心があり、やらなければと思うのは、年代に関係なく大切なこと。60代の方でも、もし100歳まで生きる可能性があるのなら、あと30~40年分の生活資金が必要です。ですからMさんの「やろう」という気持ちは良いことだと思うのですが、果たして本当に1500万円を投資に回しても大丈夫なのでしょうか。