たった90日で劇的に成績を上げる新メソッド、一挙公開! 学年最下位をとっていた落ちこぼれが、勉強に目覚め、たった90日で「京大模試D判定⇒A判定&全国1位」に。そして京大に合格。そのときの勉強法を再現性あるものに練り上げ、「いつ、どの教科を、どう勉強するか」という受験戦略を構築。その勉強メソッドをまとめた『逆転合格90日プログラム』が10月11日に発売された。この特別寄稿は、その著者であり、予備校講師として、京大、早慶、医学部など、多数の合格実績を叩き出している篠原好氏が語る「勉強法」だ。

【くそまじめになったら、受験は失敗する】賢く、抜かりなく勉強するコツ2選Photo: Adobe Stock

大学受験は「くそまじめ」では勝てない

 本日は、多くの大学受験生が失敗している罠について話します。それは「まじめにやっていればいいと思い込んでしまう」という罠です。

 世間的に「まじめ」であることは評価されます。子どもであれば、まじめに頑張っていると、手放しで賞賛され、ほめたたえられます。

 しかし「まじめさ」と「結果」は別です。

 一番大事なことは「結果」である。「マジメさ」は「結果」を出すための手段の一つにすぎない……。シビアなビジネスの世界では、誰もが同意すると思います。

 しかし、大学受験生は、そうではありません。

 むしろ、小学生の頃は、マジメに宿題をしていると「よくできました」のハンコがもらえます。中学生の頃に戦う高校入試は、先生が高校を慎重に吟味し、「間違いなく合格するだろう」という安全圏で戦うことが多いです。また、高校入試の試験問題でも、難関私立高校を除き、基本的な問題しか出題しません。

 要するに「マジメ」なだけで、そこそこ上手くいってしまうのです。

 このように「本当の闘い」「誰かを蹴落として合格する」「勝負をする」という結果にこだわった勉強をせずに、気が付けば大学入試に臨むことになります。しかし大学入試は、「勝ち」「負け」の明暗が明確に分かれます。

「マジメ」なだけで勝てるほど、甘くありません。今、これをお読みの方、あるいは、お読みの方にとって大切な方が「くそマジメ」だと思われるのであれば、次の2つの改善点をおススメします。

改善①勉強を「時間」ではかるのをやめる

 以後、勉強を「時間」ではかるのをやめてください。

「昨日知らなかった暗記事項が、何個覚えられているか?」
「昨日できなかった問題が、何問できるようになったのか?」

 これだけを考えてください。勉強は時間ではない、質だ……といった話をよく聞くと思いますが、「質」とは「昨日より〇問解ける問題が増えた」ということです。

 昨日できなかった問題を、今日できるようにして、試験当日もできるようにすること。これだけを考えて勉強してください。

改善②勉強の「戦略」を持つ

 勉強法が正しくても、勉強している内容が間違えていると、時間を浪費します。

 例えば、大学入試の勉強をしている受験生にもかかわらず、TEDなどを使って英語力を鍛えようとしている人がいます。「お勉強」という意味では大変結構ですが、「合格する」という意味では、時間を浪費するムダな勉強と言わざるを得ません。

 他にも、十分に数学の点数が獲れているにもかかわらず、さらに数学の勉強をするケースもあります。

 どちらも趣味でやるならかまいません。しかし、勉強の効率は非常に悪いです。しかも、往々にして、こういった学生を学校の先生は「よく勉強している」と評価します。

 重要なことは「戦略」を持つことです。

 勉強に「1時間」割くなら、もっとも点数が上がる勉強に「1時間」を割く。この発想を突き詰めたものが「受験戦略」であり、拙著『逆転合格90日プログラム』になります。

 ともかく「頑張っている=正義」ではなく、「勝利=正義」だという価値観を、どこかのタイミングで学ぶことが、大学受験において有利にすすみます。

 心苦しいのですが、くそマジメなだけでは、難関大に合格することはありません。もっと賢く、抜かりなく勉強していきましょう。