6月には同車種が釜山でも事故、
衝突から3秒で車両全体が炎上
今年6月にも、釜山(プサン)にある高速道路の料金所を走行中だったアイオニック5が、料金所付近にある衝撃吸収体に正面衝突して全焼、自動車に乗っていた2人が死亡する事故があったばかりだ。
このとき、車が衝突してから約3秒で車両全体に炎が燃え広がったと伝えられている。事故担当調査官は「衝突直後、1秒から2秒ほどで『ポンッ』という音がボンネット側から鳴り、直ちに車両前方全体に炎が広がった」と述べている。出動した消防士からは「事故から15分後に現場に到着したが、火が車内まで広がった状態だった」という証言もあった。
火はなかなか消えず、最終的には大きな水槽の中に車両を入れて鎮火させた。消火まで約7時間もかかったという。
電気自動車の火災事故、
主な要因は「バッテリー熱暴走」
韓国消防庁の統計によると、2017年から2022年5月末までに電気自動車の火災は計45件発生している。電気自動車火災の主な要因として「バッテリー熱暴走現象」が指摘されている。熱暴走とはバッテリーが外部衝撃を受けて損傷し、内部温度が瞬く間に30℃~40℃くらいから、800℃以上にまで急騰する現象のことを指す。
衝突によって生命が絶たれなくても、乗車している自動車から脱出できなければ火災が原因で命を落としかねない。燃える車内で亡くなった人々の気持ちを考えると、なんともいたたまれない気持ちになる。