筆者は現役の東大生であり、自他ともに認める東大入試問題の過去問マニアだ。また、株式会社カルペ・ディエムという会社の社長として、小学校や中学校、高校20校以上と連携して勉強を教える仕事もしている。その仕事の一環で、東大の過去問を厳選して小学生30人に解いてもらったところ、半数近くの12人が正解したこともある。もちろん簡単な問題ばかりではないが、東大入試問題には「シンプルに考える」ことで正解できるものも含まれているのだ。そこで今回は、大人なら「なんだ!そんなことか!」と思える問題を、著書『小学生でも解ける東大入試問題』(SB新書)からピックアップしてお届けする。(現役東大生作家 西岡壱誠)
数学の問題を解く前に
今回は、数学の過去問から出題します。
世間には、東大の入試問題といえば非常に難解だったり、細かい知識が求められたりする問題が出題されるというイメージがあるかもしれませんが、実際はまったく違います。むしろ正反対といってもいいくらいです。
問題を解くのに求められる知識自体は本当に小学生レベルの最低限でよい場合があるのです。
問題で扱われるテーマもありふれた日常生活に立脚しているものがよく選ばれています。これは本当に全科目共通の話です。
東大の入試問題は科目によらず、「簡単に、シンプルに考えるのが難しい」のです。
数学に対する様々な「思い込み」から脱することができないと、これから紹介する問題が、みなさんの目の前に難問となって立ちはだかることになると思います。
では、さっそく始めましょう!
二等辺三角形は「 」に関して対称である。
「 」に当てはまる言葉を説明しなさい。
【1949年 数学 第一問】