3週間の休暇も夢ではない、上司と同僚を説得するコツF. MARTIN RAMIN/THE WALL STREET JOURNAL, STYLING BY ELENA SCOTTI/THE WALL STREET JOURNAL

――筆者のレイチェル・ファインツァイグはWSJの仕事・ライフ担当コラムニスト

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 米テネシー州ナッシュビル在住のシェーン・スローンさん(43)は8月、かつて経験したことのないことをやってみた。かばんに荷物を詰め、飛行機に乗り込み、21日間仕事を休んだ。

「最初はほとんど当惑していた」。スローンさんは妻と娘と一緒に出掛けたタイ旅行についてこう語った。近親者を含めた大家族で過ごし、バンコク市内の高層階にあるホテルのプールで絶景を眺め、プーケット島のビーチサイドでくつろいだ。それでもまだ残りが1週間あった。

「ワオ、本当に何もすることがない」とスローンさんは心の中で思った。「まさにリラックスするだけの時間だ」

 これは多くの米国人にとってなじみのない概念であり、欧州の人々が習慣としているような、もしくは空想の中で実現する類いの事柄だ。3週間の休暇。しかも連続で。仕事を辞める必要もない。