娘と一緒の晴れ舞台、クリスマスの混声合唱。コロナ禍で残念なことに中止されている 写真提供:東洋英和女学院
石澤友康(いしざわ・ともやす)

東洋英和女学院中学部部長

 

1963年山形生まれ。東京理科大学理学部卒業後、86年より東洋英和女学院の理科教員に。2004年中学部教頭、07年高等部教頭、14年から現職。

 

 

お父さんが好きな女子校

――お父さんが好きな女子校、という印象が東洋英和にはあります。

石澤 その通りで、お嬢さんが入ってから、この学校そのものを好きになるお父さんも多いようです。コロナ禍でやめていましたが、クリスマスの混声合唱ではお父さん方が舞台に上がります。中には「それが夢だった」という方もいらっしゃいます。娘さんはちょっと嫌がっている様子なのですが(笑)。

 卒業式の後の謝恩会でも歌う機会がありますね。あと、文化祭の警備をお父さん方にお願いしていますが、すごく応募があります。

――門を閉じてしまえば、そんなに必要ないでしょうに(笑)。お母さん方が来る機会というのはあるのですか。

石澤 母の会というのがあります。母の会のクリスマス礼拝などには多くのお母さんが参加しています。自分の娘の学校を自分の学校だと思って、楽しんでおられますね。

――女子学院におうかがいしたとき、生徒たちが勝手にハロウィンの仮装を校内で始めたというお話をうかがったことがありました。こちらではいかがですか。

石澤 ハロウィンのときは、ネイティブの先生が着ぐるみで授業をしています。ハロウィンで校内を巡るクイズも行っています。なんか、そういうのは自由なんです。「やっていいですか」と聞かれないうちに、どんどん進んでいます。あまり統率力がないんです(笑)。

――そもそも、統率しようという意思があるのか、ですね(笑)。

石澤 アイデアマンの生徒会長がおりまして、どうも文化祭の後、クラブ倉庫が汚い。片付けるにはどうしたらいいかということで、文化祭の2週間後にハロウィンにかこつけて、クラブ倉庫で「お化け屋敷大会」を企画しました。そのときは片付けたのですが、お化け屋敷大会ですぐに元に戻ってしまいました(笑)。

礼拝風景。生徒がパイプオルガンを奏でることも(上) 伴侶が卒業生だったことから揮毫(きごう)された齋藤實・元内閣総理大臣による建学の精神「敬神奉仕」(左下)とその実践でもある「ディアコニア」(人に仕えると言う意味のギリシャ語から)の活動風景 写真提供(上・右下):東洋英和女学院
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