米テキサス州ではメキシコとの国境沿いに、輸送用コンテナでできた「壁」を設置している。これはアリゾナ州が同様の壁を造ったのに追随する動きだ。だがアリゾナ州では、連邦政府による法的措置の脅威に直面し、この即席の壁の撤去を始めた。コンテナの壁は、国境線の管轄権を持つ米政府と、不法移民にいら立ちを募らせる国境に面した州の知事との新たな対立を示すものだ。国境沿いの自治体は新たな移民急増の可能性に身構えている。いずれの壁も、二人の共和党州知事、テキサス州のグレッグ・アボット知事とアリゾナ州のダグ・デューシー知事(当時)の指示で、国有地に建てられたものだ。アリゾナ州ではデューシー氏率いる州政府が8000万ドル(約105億円)余りを投じ、長さ約4マイル(約6.4キロメートル)の壁を建設したと、同氏の事務所は話している。その後、連邦政府に提訴され、壁の撤去に同意したという。後任のケイティ・ホッブス知事(民主党)は、この壁が注目を集めるための政治的な行為だとして撤去を進めている。
米メキシコ国境コンテナの「壁」 撤去か継続か
移民流入に悲鳴、バイデン政権の方針と対立
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