ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し、米国と同盟国が新たな制裁措置を準備している。同国が輸出する精製後の石油製品についても取引価格に上限を設け、収入を抑える狙い。だが市場専門家からは、世界の供給を圧迫しかねないと警戒する声もある。米財務省は今週の欧州での当局者会合で、2月5日の発動を予定するロシア石油製品への新制裁の具体的内容を協議する。複数の関係者によれば、ディーゼルなど高価値製品と燃料油など低価値製品に分け、2つの価格上限を導入する計画だ。先進7カ国(G7)と欧州連合(EU)、オーストラリアは先月、ロシア産原油の国際取引価格に1バレル=60ドルの上限を設ける制裁を発動したが、今のところ国際価格への影響は軽微だ。