インドネシアは中国と管轄権を争う南シナ海の諸島で攻勢に打って出た。インドネシアは先週、ナトゥナ諸島沖で大規模な天然ガス田を開発する計画を承認したと発表した。このガス田は同国の200カイリ(約370キロメートル)排他的経済水域(EEZ)内にあるため、国際法上、資源探査権はインドネシアにある。だが中国は南シナ海のほぼ全域に対する管轄権を主張しており、本土から1000マイル(約1600キロメートル)近く離れたガス田のある海域も含まれることになる。インドネシアの石油・ガス開発タスクフォースの責任者ドゥイ・スチプト氏は今月、「このプロジェクトの場所には赤と白の旗がはためくだろう」と発言。自国国旗に暗に言及することで、プロジェクトの地政学的目的をにおわせた。ただ、中国は名指ししなかった。同氏はまた、一帯を「地政学的ホットスポット」と呼び、海軍がプロジェクトの警護に当たることで経済的・政治的に同海域における主権が確認されることになると述べた。