あるスタートアップ企業が12日、大気中の二酸化炭素(CO2)を回収して地下に貯蔵することに成功したと発表した。同社は重要な気候変動対策として注目されるこの新技術に基づき、すでに米マイクロソフトなどにカーボンクレジット(炭素排出枠)を販売しており、事業モデルとして成り立てば新たな産業が一気に花開く可能性がある。スイスのクライムワークスは、「直接空気回収(DAC)」と呼ばれる大気からCO2を除去する技術の先駆者だ。マイクロソフトなどの顧客は同社が創出したカーボンクレジットを相当額のプレミアムを払って購入し、自社の排出量を実質的に相殺している。クライムワークスなどの企業は、掃除機のような装置を使って空気を取り込み、それをろ過して炭素を地中に埋めることで、人間による環境被害を軽減できると長年うたってきた。同社は今回初めて、第三者機関の検証の下、本格的な規模のCO2除去を実現した。
空気回収でCO2除去、スタートアップが業界初
有料会員限定
あなたにおすすめ