全米産業審議会(コンファレンスボード)が最高経営責任者(CEO)などの幹部1100人以上を対象に行った年次調査によると、中国・日本を除く地域の回答者の大多数が2023年の後半から24年前半に経済成長が回復すると予想した。コンファレンスボードの主席エコノミスト、ダナ・ピーターソン氏は、「米国のCEOの98%が米経済は短期間で終わる浅い景気後退(リセッション)に陥ると予想している」と指摘。このため、従来はまず雇用凍結やレイオフで景気後退に対応する傾向があったものの、別の措置を講じる可能性が高いという。米国の回答者が懸念する外部環境要因のトップ3は景気後退、インフレ、労働力不足だった。1年前のトップ3は労働力不足、インフレ、サプライチェーン(供給網)の混乱で、景気後退は6位だった。連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ退治のために異例の急ピッチで利上げを進めたことで、今回は資金借り入れコストが米国で4位、世界全体では10位の懸念事項にランクインした。