おひとりさまの老後には、現役時代には見えにくい落とし穴がある! それも踏まえた、お金&老後対策は必須です。男性の3.5人に1人、女性は5.6人に1人が生涯未婚と、独身者は急増中ですが、税金や社会保険などの制度は結婚して子どもがいる人を中心に設計されており、知らずにいると独身者は損をする可能性も。独身者と家族持ちとでは、本来お金についても老後対策についても「気を付けるべきポイント」が違います。独身者がひとりで楽しく自由に生きていくためにやっておくといい50のことを税理士の板倉京氏が著した「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、一部を抜粋して紹介します。

【お金の専門家が教える】独身者におすすめは、つみたてNISA? それともiDeCo?Photo: Adobe Stock

家族持ちに比べて税金が高くなりがちな独身者におすすめは?

 本書ではつみたてNISAとiDeCoについていろいろ説明していますが、結局、つみたてNISAとiDeCo、どちらを選べばいいのか、迷う方もいるかと思いますので、それぞれどういう方におすすめか、まとめていきたいと思います。

● 「iDeCo」がいい人
① 所得税を払っている人
② 60歳まで引き出せなくても大丈夫な人
③ 老後資金を貯めたい人

● 「つみたてNISA」がいい人
① 所得税がかからない(あるいは、少ない)、節税メリットがない人
② 60歳以上の人

 つみたてNISAとiDeCoは、併用できるので、余裕があれば両方やっても構いません。

 独身者の方は、扶養控除などもないことが多いので、家族持ちに比べ税金が高くなりがちです。そう考えると、税制で有利になるiDeCoで節税しつつ余裕があればつみたてNISAと両方やるのがおすすめといえます。

● 「つみたてNISA」と「iDeCo」の両方をやったほうがいい人
① 両方に、毎月積み立てられる余裕がある人
② iDeCoで所得税の節税をしながら老後資金を貯めつつ、中期的な資産形成はつみたてNISAで、という人

 *本記事は、独身者向けのお金&老後対策を書いた、板倉京著「ひとりで楽しく生きるためのお金大全」から、抜粋・編集して構成しています。