「ちっともお金が貯まらない」「ちゃんとしたいのに何もしていない」と悩んでいる人は、じつは「お金と向き合う重要性をわかっている人」だと言います。こう語るのは話題の新刊書『そのままやるだけ!お金超入門』を書いたマネーコンサルタントの頼藤太希さん。「忙しくて忘れてしまう」「しくみを勉強しても何をやればいいのかわからないので、やらずじまい」なだけだというのです。そんなマネー初心者のために、「そのままやればいい」頼藤さんのアドバイスをお贈りします。(マンガ:きたがわかよこ)
お金の「貯めどき」と「かかりどき」
お金持ちになるために最優先すべきことは、支出を減らし、節約できたお金を貯めていくこと。とはいえ、長い人生の間には、支出がかさんでお金が貯めにくい「かかりどき」の時期があります。
ここでも大切なのはメリハリです。お金持ちは、お金の使い方にメリハリをつけています。かかりどきにかかるお金は必要なお金ですし、お金が貯めにくいのも仕方ないことと割り切っています。そのかわり、「貯めどき」にお金をきちんと貯めています。
つまり、お金を貯められる時期にはしっかり貯めて、使う時期には予算を決めて使うというメリハリが大切です。
人生にはさまざまなライフイベントがあります。ライフイベントには、何かとお金がかかるものですが、社会人になってから老後を迎えるまでの人生の大まかなライフイベントを見渡すと、お金の「貯めどき」「かかりどき」があることがわかります。
貯めどきは3つあります。最初の貯めどきは、就職してから結婚するまでの独身の期間です。就職したての頃は確かにまだ収入も少ないのですが、支出も少ない時期です。特に、実家暮らしの人は家賃や食費などの負担も少なくて済みます。
次の貯めどきは、結婚から子どもが小学生の時期まで。結婚して多少支出が増えても、夫婦とも働いていれば収入は多くなるため問題ありません。また、子どもが生まれても、小学生の時期までは教育費の負担も少ないのです。
最後の貯めどきは、子どもが独立してから退職するまでです。子どもの教育費の負担がなくなるため、老後資金作りのラストスパートができます。
かかりどきを意識して、貯めどきに貯めよう
反対に、かかりどきは2つあります。ひとつは、子どもが高校・大学に進学する時期。高校や大学の学費は家計に重くのしかかります。私立に進むなどすればなおさらです。子どもが望む進路を「お金がないから諦める」というのは避けたいでしょう。
もうひとつは、定年を迎えた後です。年金を受け取りながらも、ここまでに貯めたお金を少しずつ取り崩しながら生活します。
ですから、貯めどきを意識しておいて、かかりどきになって困らないように、お金を貯めていく必要があるのです。