誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
孤独と自由はワンセット
きょうはちょっと哲学的なお話です。誰しも自由でありたいと思うのではないでしょうか? しかし、自由と孤独はワンセットだということを頭に入れておかなくてはなりません。
突き詰めて考えてみると、誰にも縛られない自由は「誰もいない」「寂しい」ということにもつながるのです。逆に人間関係や考え方を見直すことで、孤独は自由につながるともいえます。
そもそも孤独は「悪」ではありません。孤独と似た言葉に「孤立」があります。孤独は「寂しさ」のような主観的な「感情」ですが、孤立は他人とつながりのない「状態」です。
孤独と孤立の“さじ加減”
孤独な状態は自分の主観ですから、自分自身でコントロールできます。そして、孤独を選ばないと自由も減る傾向にあるのです。別のいい方をすると、孤独さと比例するように自由が手に入るということです。
自分の行動を自分で決められる限り、孤独という感情から逃げ出せる。また、自由があれば孤独という感情は埋められます。そして、孤立することなく、他人とつながるということは、自分の自由と引き換えという面もあります。
だから、場合によっては、他人とつながらないという自由を積極的に選択することがあってもいいんです。孤独と孤立のさじ加減が肝心なのですが、そこは自分の感情と相談しながらトライアル&エラーをしていくしかありません。
孤独と自由の“さじ加減”
多少自由がなくなっても他人とつながりたいタイプもいれば、できるだけ自由でありたいから他人とのつながりは最小限にしたいタイプもいるでしょう。タイプは人それぞれですから、自分が自由で幸せだと思えるさじ加減を探ってみてください。
もし孤独感が強いのであれば、まずは自由に行動して他人とのつながりを増やしていく。もし自由が少ないのであれば、あえて孤立することを選択して自由を増やす。嫌な思いをしながら他人とつながるのも、孤立して孤独感にさいなまれながら自由であるのも、幸せとはいえませんからね。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。