西側の戦車供与、ロシアは戦術再考かPhoto:Spencer Platt/gettyimages

 西側諸国が供与を表明した主力戦車が実際に戦場に届くのは数カ月先になるが、戦場の力学を変える可能性は十分にある。西側の戦車は性能と攻撃力でロシア製のどの戦車も上回るとされ、ロシア軍はたとえ準備が不十分でも、計画を前倒ししてウクライナへの攻撃強化を余儀なくされるとみられているためだ。

 米国、ドイツ、ポーランドなどウクライナの同盟国は25日、数十両におよぶ新型戦車をウクライナに供与すると発表。今月初めに英国が供与を約束した14両から大幅に増えた。

 ロシア当局者は、西側諸国が戦車供与を表明したことに反発している。ドミトリー・ペスコフ大統領報道官は26日、ロシア政府の見解として、北大西洋条約機構(NATO)加盟国が戦争の当事者ではないと表明しているにもかかわらず、戦車などの兵器供与を約束したことは、西側諸国の「紛争への直接的な関与」を拡大するものだとの認識を示した。