中国・韓国より低い日本の高度人材の報酬、米国の「3分の1の低賃金」が招く流出危機日本のソフトウエア技術者の賃金はアメリカの3分の1、そして韓国や中国より低いのが現状だ(写真はイメージです) Photo:PIXTA

ソフトウエアエンジニアの報酬
東京に比べソウル1.2倍、上海1.25倍

 アメリカの転職情報サイトlevels fyiが、報酬レポート「Pay Report 2022」を公表している。

 これは2022年末の時点におけるソフトウエアエンジニアの年間報酬の中央値を、世界の主要都市別に示したものだ(ストックオプション、ボーナスを含む。図表1))。

 なおこれは中間値なので、これより高い給与を得ている人が全体の半数いることになる。

 それによると、シリコンバレーが近くにあるサンフランシスコは23.4万ドルだ。1ドル=130円で日本円に換算すれば3040万円程度ということになる。シアトルもこれに近い。

 それに対して、東京は6.9万ドル(1ドル=130円では897万円)。サンフランシスコやシアトルに比べると3割程度の水準でしかない。

 アジアの諸都市と比べても、シンガポールは9万ドル、香港は8.5万ドルで東京より2~3割程度高い。驚くのは韓国と中国の値が高いことだ。

 ソウルは8.3万ドルで、東京の1.2倍、上海は8.6万ドルで、東京の1.25倍だ。