GAFA大量人員削減でも高度人材は「年収2億円超」、熾烈な獲得競争に日本は勝てるのか米大手IT企業が大規模な人員削減に乗り出したのは、コロナ禍で急速に人員を増やし過ぎた反動だが、トップクラス技術者の年収は極めて高く人材獲得競争は激化している(写真はイメージです) Photo:PIXTA

GAFAの時代は終わりなのか?
業績が悪化、拡張から縮小路線

 アメリカの大手IT企業群、GAFAが、これまでの拡張路線から縮小路線に転じつつあると報道されている。

 業績が広告収入などの急減で悪化し、その結果、株価が下落し、解雇も含むコスト削減に取り組みはじめた。

 2022年7~9月期の決算を見ると、大手5社(GAFAとマイクロソフト)のうち、アップルを除く4社の純利益が前年同期から減った。アルファベット(グーグル)は27%減、マイクロソフトも14%の減となった。

 メタ(フェイスブック)の場合は、メタバース関連の取り組みが業績を圧迫し、前年同期比52.2%減となった。

 5社の時価総額の合計は、22年10月27日には6兆4900億ドルを割り込んだ。ピークだった21年12月との比較では3割超の減少だ。

「GAFA時代」の終わりという声も聞かれる。

 だがトップクラスの技術者の年収は極めて高いままだし、事務員レベルの報酬も日本の3倍近い。高度専門家の獲得競争は激化している。懸念されるのは日本企業だ。