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新型コロナウイルス禍に円安、資源・原材料の高騰、半導体不足など、日本企業にいくつもの試練が今もなお襲いかかっている。その中で企業によって業績の明暗が分かれているが、格差の要因は何なのか。上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はファーストリテイリング、しまむら、ニトリホールディングス、ワークマンの「専門店(アパレル/家具)」業界4社について解説する。(ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)

専門店(アパレル/家具)業界4社
唯一「増益」だった企業は?

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の専門店(アパレル/家具)業界4社。対象期間は2022年8~12月期の四半期(ファーストリテイリングとしまむら、ニトリホールディングスは22年9〜11月期、ワークマンは22年10〜12月期)としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・ファーストリテイリング
 増収率:14.2%(四半期の売上収益7164億円)
・ワークマン
 増収率:11.4%(四半期の営業総収入406億円)
・しまむら
 増収率:6.8%(四半期の売上高1626億円)
・ニトリホールディングス
 増収率:8.9%(四半期の売上高2087億円)

 いずれも前年同期比で増収となった専門店(アパレル/家具)の4社。ファーストリテイリングとワークマンは10%を超える増収率だった。売り上げ面では好調な4社だったが、利益面を見ると、年度の累計営業利益で増益を達成できたのは1社だけだった。それはどの会社だったのか?

 次ページでは、データを踏まえて詳しく解説する。