困惑した表情で考え込む男女3人写真はイメージです Photo:PIXTA

「女性ならではの意見を聞かせて」「いいダンナさんだね」――悪気なく口にしたひと言が、相手をモヤモヤさせたり、反感を買ったりすることがある。とくに、性別や家庭内の役割を前提にした言葉は、本人が気づかないうちに「決めつけ」や「余計なお世話」と受け取られがちだ。なぜ、親切のつもりの言葉が“地雷”になってしまうのか。日常や職場で気をつけたい言葉の落とし穴を見ていこう。※本稿は、心理カウンセラーの五百田達成『言いたいことがちゃんと伝わる 男と女の言いかえ図鑑』(KADOKAWA)の一部を抜粋・編集したものです。

「女性ならではの意見」が
モヤモヤを生む理由

 男女雇用機会均等法が施行されて、40年が経ちました。とはいえ、多くのビジネスの現場はまだまだ男性社会。さすがに「お茶くみは女性の仕事」「○○さんは職場の花だね」なんて言う人はいなくなりましたが、それでもいまだに女性たちが「なんで?」「はぁ?」となる言葉は多々あります。その代表が「女性ならではの意見をもらえるかな?」です。

 女性たちがなぜこの言葉に違和感を持つのか?

 それは、雑過ぎるからです。

 あるプロジェクトのメンバーに、山田さんと鈴木さんという女性がいました。ところが、二人は同じ女性でもまったく違う。山田さんはアメリカ育ちの帰国子女。だけど、日本文化が大好きで茶道や日本舞踊の習い事に今は夢中。そうかと思えば、音楽はハードロックしか聞かないこだわり派です。

 一方、鈴木さんは九州出身で、大学進学を機に上京。流行のものを追っかけるのが大好きで、かわいいもの、カッコイイもの、自分の心を動かすものであれば、なんでも試したくなる雑食派。

 このまったく違う生き方、価値観を持った二人に、「女性ならではの意見」を求める。「女性はひとくくり」という、がさつでピントのずれた解像度が彼女たちをイライラさせます。また「女性なら誰でもいいのかな?私個人の意見は求められてないのかな?」とふてくされたくもなります。