米国のアントニー・ブリンケン国務長官は2日、当地で開催中の主要20カ国・地域(G20)外相会合の際にロシアのセルゲイ・ラブロフ外相と会談した。ロシアが昨年、ウクライナへの侵攻を開始してから両者が一対一で話し合いの場を持つのは初めて。複数の米当局者によると、ブリンケン氏とラブロフ氏の会談は予定外で、10分ほどで終了した。ブリンケン氏はロシアがこの日、正式に脱退した米ロ間の核軍縮条約である新戦略兵器削減条約(新START)への復活を要請した。また、ロシアで拘束中の元米海兵隊員ポール・ウィーラン氏の解放を求めたほか、米国と同盟国がウクライナ支援を継続すると強調した。ブリンケン氏はG20に合わせて、インドのナレンドラ・モディ首相など多数の外国要人とも会談した。主催国インドはウクライナでの戦争を巡り中立を保つなど、米国とは異なる姿勢を取っている。石油をロシアでなく米国から調達するようバイデン政権が呼びかけているにもかかわらず、インドはロシアから割安な価格で石油を購入し続けている。
米国務長官、ロシア外相と直接会談 侵攻後初
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