電気自動車(EV)の新興企業の多くは昨年、サプライチェーン(供給網)の混乱や生産面の障害などが重なりスタートダッシュでつまずいた。米リビアン・オートモーティブや米ルーシッド・グループといった新興EVメーカーは今年、さらに差し迫った問題に直面している。それは、手元資金が枯渇する前に工場の運営体制を立て直すことだ。新興EVメーカーが最近発表した決算では、こうした切迫した状況が浮き彫りになった。ようやく生産にはこぎ着けているものの、組み立てラインの拡充や販売は計画通りには進まず、損失が膨らみ続けている。このため資金面の余裕がなくなってきており、新たな資金調達が必要となる公算が大きくなっている。リビアンは2021年の新規株式公開(IPO)で120億ドル(約1兆6000億円)近くを調達した。潤沢な資金があったにもかかわらず、昨年の現金燃焼は66億ドルの規模に達した。アナリストによると、今年予想される費用に基づくとさらに60億ドル程度の現金燃焼もあり得る。