欧州連合(EU)の裁判所は8日、ロシア民間軍事会社ワグネル・グループの創設者エフゲニー・プリゴジン氏の母親に対するEUの制裁は無効との判決を下した。ワグネルも加わるロシアのウクライナ侵攻を巡り、ロシアの要人だけでなくその家族にも制裁を科してきたEUにとっては痛手となった。同様のケースについて、今回の判決が前例となる可能性がある。EUはロシア関連でウラジーミル・プーチン大統領やセルゲイ・ラブロフ外相の家族も制裁対象にしている。EUの一般裁判所はこれまでの判断と同様に、制裁対象となった個人や企業が違反行為に関与しているという明確な証拠が必要とした。今回のケースでは、ウクライナの主権と領土の一体性を損なう活動への関与を示す裏付けが必要との判断だ。
ワグネル創設者母親への制裁は無効=EU裁判所
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