一橋大は金融とコンサル
東工大は製造業への就職が特徴

 一橋大で第1位となったのは、20年、21年に続いて楽天グループだった。就職者数は30人で、2位の倍となる。楽天人気は有名大学全般にいえることだが、三木谷浩史会長が一橋大OBであることにも、学生はシンパシーを感じるのかもしれない。

 トップ5を見ると、2位三菱UFJ銀行、4位野村證券、5位三井住友銀行と、やはり金融系が多い。

 また、一橋大とコンサルティング業界との繋がりは深く、PwCコンサルティング(同2位)をはじめ、アクセンチュア(5位)、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー(7位)、アビームコンサルティング(11位)、ベイカレント・コンサルティング(同11位)と、20位中5社もコンサルがランクイン。コンサル人気は東大や京大にも共通するが、一橋大は特に強い印象だ。

 一方の東工大は、1位日立製作所、2位ソニーグループとなり、21年の1位と2位が入れ替わった。他にもパナソニック(4位)、Huawei Technologies(ファーウェイ)(6位)、キオクシア(9位)、マイクロンメモリジャパン(12位)、ソニーセミコンダクタソリューションズ(15位)、東芝(同15位)、三菱電機(18位)と、電機業界への就職が多い。特にコロナ禍で需要が伸びた半導体関連への就職が目立つ。

 メーカーでは日産、トヨタなど自動車業界への就職も多く、日本の「モノづくり」の現場が優秀な技術力を欲していることがわかる。一橋大と同様に、コンサル人気も高いようだ。

 また、就職先として東工大(15位)が1年ぶりにランクインした。出身大学に残る学生が多いのは東大・京大にも共通する特徴で、コロナ禍で民間企業への就職に慎重になった学生が増えたのかもしれない。

*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。

【ランキング表の見方】
2022年春の大学別の主な就職先。就職先(企業・団体)の名称は、原則としてアンケート調査時点の各大学の回答による。また、大学通信の調査方法によって表記しているため、正式名称と異なる場合がある。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。東工大は大学院修了者を含む。(調査/大学通信)