自分の考えていることが、うまく人に伝えられない」「人とコミュニケーションをとることに、苦手意識がある」と悩む方は多くいます。しかし、その悩みこそ「相手とよい関係を築き、人を動かす」ための第1歩に変えられるのです。『超完璧な伝え方』の著者、4代目バチェラー・黄皓氏による「誰とでもスマートに人間関係を築く」ための簡単なテクニックを紹介します。

「無駄な会議」ばかりやってしまう人の特徴Photo: Adobe Stock

5W1Hが抜け落ちると無駄しかない

目的がないコミュニケーションにはゴールがありません。

定例会議が最たる例です。

たとえば、月曜日の朝イチの定例会に参加したとき、「今日ちょっと共有事項も何もないんですけど、何かある方いますか?」というケースがたまにあります。

「ないならやめろよ!」と思いませんか。

定例会議を開催した目的は何だったのか。
理由は何だったのか。
それがわかっていなければ全員の時間が無駄になってしまいます。

「明日の定例会議にはどういった議題があり、誰から何の承認を取る必要があるのか。
そもそも、なぜその承認が必要なのか。
どうすれば承認を得られるのか。
その承認を得たあと、誰に何を伝えに行くのか」

このように5W1Hを考えることで、有益なコミュニケーションが設計できるのです。

「資料をつくっといて」は無駄どころかマイナスになりうる

5W1Hは仕事上のコミュニケーションでも抜けがちです。

一番よくあるのが「この資料をつくっといて」と指示されたとき。

渡されたデータをまとめれば、たしかに一通りの資料をつくることはできるかもしれません。

しかし、その資料は「誰に」「いつ」「どこで」「なぜ」見せるのでしょうか。

それがわからなければ「どのように」資料をつくればいいのかもわかりません。

結局つくった資料が上司の望んでいたものと違い、つくり直しになってしまいます。
このように手段だけを伝えて、目的を伝えていないコミュニケーションは無駄になりがちです。

無駄どころか、二度手間を生み出す「マイナスのコミュニケーション」になることさえあります。

5W1Hは、基本的にすべて必要な要素です。

日常のコミュニケーションで考えるのは面倒くさいかもしれませんが、できるだけ網羅するクセをつけてください。

(黄皓著『超完璧な伝え方』から一部を抜粋・改変したものです)