電気自動車(EV)への投資を成功させることはどの自動車メーカーにとっても課題だが、高額な価格で売り出せればその近道となる。ドイツの高級車大手BMWは15日、メディアや投資家を対象とする年次カンファレンスを開催し、同国自動車業界の決算シーズンを締めくくった。昨年は過去最高益だったことはすでに発表されていたが、見通しが示されたのは初めてだった。昨年は販売台数に占めるEVの割合が9%だったが、今年の目標はそれを上回る15%だ。BMWのEVの歴史は複雑だ。10年前に同社初となるEV「i3」を発表して早期に参入した。だが米テスラが成長するにつれ、「電動の」プラグインハイブリッド車の価値と、複数の技術を組み合わせることが可能な柔軟性のある生産ラインを強調してEV市場から離脱した。その後、2年前の年次カンファレンスで、同社の次世代EVとして「ノイエ・クラッセ」を2025年から専用の生産プラットフォームで製造開始すると発表している。
打倒テスラでEV投資強化 BMWとVW
高級ブランドには事業投資に見合うリターンも
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