誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy精神科医Tomyきょうのひとことの“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】<br />いつも楽しそうにしている人の“悟りの境地”とは?Photo: Adobe Stock

幸せの持続を願う病

いまが充実して幸せだと、「この幸せは、いつまで続くんだろうか」なんて、ネガティブなことが頭に思い浮かぶことがありませんか? そんなときは、夜空を眺めてみてください。地球から何万光年も離れた星の光がたくさんみえます。星の寿命は重さによって違うようですが、太陽くらいの重さの星は、100億年ぐらい生きるそうです。

そんな壮大な星とか宇宙の長さに比べると、人間の寿命なんて、せいぜい100年程度。人間の生命は、ほんの一瞬ともいえますし、生命を得てこの世にいるのも、いろんな偶然が重なった生命の不思議だったりします。

期待するから落ち込む

そういうふうに果てしなく大きなことを考えてみると、幸せの持続時間なんて、長くても短くても大した差ではないし、そもそも考えてもしょうがないことです。そんなことを考えるくらいなら、目の前の幸せを精いっぱい噛みしめることに、意識を集中させたほうがずっといいです。

もしかすると幸せの継続を願うことは、ちょっとおこがましいのかもしれません。この世に存在していること自体、もう幸せで十分にありがたいことですから。人は期待をすると、不幸せになりやすいものです。

心のなかで“プチ出家”しよう

期待したことが叶わなければガッカリしますよね。期待という落ち込む要素を自分でばら撒いているようなものなのです。

とくに期待することなく、ゼロの状態から幸せが積み重なったぶんだけを喜ぶ。そして、感謝する。お坊さんが、これまでの生活を捨て修行のために出家するように、心のなかで“プチ出家”してみることです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。