誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy精神科医Tomyきょうのひとことの“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】「利他」とはなにか…自分の利益を優先する人が結局、損しているワケPhoto: Adobe Stock

自分の利益を優先する人

誰しも自分の利益を優先したいという気持ちは、多かれ少なかれあるもの。いつも自分の利益を優先して、場合によっては人を蹴落とすような言動をする人もいますが、そういう自分だけ得したいという人は「利己的」といわれます。

利己的な気持ちは、程度問題であり、誰しもあるわけですが、そもそも広い目でみれば、自分の利益なんてちっぽけなものなんです。

目先の利益に執着すると…

自分の利益を他人に譲って助けてあげる。あるいは、自分を犠牲にしてでも、他人の利益のために尽くす。こういう「利他的」な行動によって、気持ちよさみたいなものを享受したほうが、自分の世界は広がると思うんです。

目先の利益だけに執着している人は、目に見えない壁に囲まれて、そこから抜け出せないような状況にいることが少なくありません。そんな人は、生きている世界が狭くて、なんとなくもったいない。

“視野が広がる生き方”がいい

世の中はいろんな楽しみ方があって、自分の利益を楽しむことも大事だし、最初のうちは、それだけでもいいかもしれませんが、ちょっとは他人のために、社会のために、自分の利益以外にも目を向けてみる。そうすることによって、世の中の楽しみ方が一気に広がると思うんです。

自分のことだけ考えていると、いずれ自己嫌悪に陥ることもありますから、自分の利益だけに走っていないか、一度、自分を振り返ってみてください。利己的になって他の人にしかめっ面されるより、利他的になって喜ぶ顔をみることも、心を育ててくれます。

目先の利益にばかり執着して、いつまでたっても視野が広がらない人生より、いろんな喜び方を知る人生でありたいものですよね。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。