サイバーエージェントPhoto:JIJI

新型コロナウイルス禍に円安、資源・原材料の高騰、半導体不足など、日本企業にいくつもの試練が今もなお襲いかかっている。その中で企業によって業績の明暗が分かれているが、格差の要因は何なのか。上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は、サイバーエージェント、電通グループ、博報堂DYホールディングスの「広告」業界3社について解説する。(ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)

2桁増収の電通、博報堂DY
一方サイバーエージェントは減収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の広告業界3社。対象期間は2022年8~12月の直近四半期(3社いずれも22年10~12月期)としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・サイバーエージェント
 増収率:マイナス2.1%(四半期の売上高1676億円)
・電通グループ
 増収率:15.3%(四半期の収益3588億円)
・博報堂DYホールディングス
 増収率:10.4%(四半期の収益2337億円)

 電通グループと博報堂DYホールディングスは前年同期比で2桁増収だった。一方サイバーエージェントは減収に陥った。この要因は何だったのか。

 次ページ以降では各社の増収率の推移を紹介するとともに、詳しく解説する。