韓国企業の取締役会でちょっとしたドラマが繰り広げられるケースが増えている。長らく沈黙を保っていたアクティビスト(物言う投資家)が主張し始めたためだ。これは、韓国の株価押し上げにつながるかもしれない。韓国株は、世界有数の重要なテクノロジー企業が名を連ねているにもかかわらず、長い間他の市場より割安な水準で取引されてきた。韓国企業は今週、年次株主総会を開催しており、アクティビストからの提案が投票にかけられている。シンガポールの投資会社フラッシュライト・キャピタルは、たばこ大手KT&Gに多くの提案を突きつけたが、あまりうまくいっていない。自社株買いの拡大や自己株式の消却など、提案のほとんどは28日の株主投票で否決された。主要な提案である朝鮮ニンジン事業のスピンオフ(分離・独立)も、議題にあげることはできなかった。朝鮮ニンジンは健康促進に役立つ薬草成分として販売されており、たばこ事業とは相いれない。同事業を切り離せば、市場が両部門の株価をより明確に評価でき、価値が押し上げられる可能性がある。フラッシュライトは、米プライベートエクイティ(PE)投資会社カーライル・グループの韓国事業トップを務めていたイ・サンヒョン氏が創設した。